eMMCラインナップ
AdvaNceD IoT eMMCとは
「AdvaNceD IoT eMMC」はRaspberry PiのMicroSDカードスロットを使用して駆動するeMMCを利用したOSプリインストール済みのストレージドライブです。eMMC※1 は、多くのタブレットやスマートフォンの起動ドライブストレージとして利用されており、書き換え耐久性にも実績があり、Raspberry Pi のコンピュートモジュールにも使用されています。Read/Writeの速度もSSDには劣るものの、通常のHDDやメモリカードよりはるか高速に実行が可能です。
モニター、キーボード、マウスを使用しないで開発ができるヘッドレス開発※2 の環境も用意しています。
eMMC内蔵の電源断保護機能に加え、root領域に保護※3 をかけているので、シャットダウンをかけなくても電源を落とすことが可能です。
OSが暴走して、システムが止まらないようにウオッチドックタイマーの設定済みです。
組み込み用途の製品に最適です。
更にRaspberry Pi Remote Console※4 に対応した有料バージョンのlicenseIDがプリインストールされていますので、単体で購入していただくよりも、お得です。
- ※1 eMMC
- eMMCはembedded Multi Media Cardの略で組み込み型マルチメディアカードです。フラッシュメモリをディスクドライブのように扱える半導体製品です。SSDと同じような機構を内蔵して、読み書きに対する各種の保護が内蔵されています。読み書きのスピードがSDカードより優れて、何よりも壊れにくいように設計されています。スマートホンや薄型PCに採用されている組み込み型のSSDといえます。Raspberry PiコンピュートモジュールにもeMMCが搭載されており、Raspberry Piコンピュートモジュールと同等の信頼性を得ることができます。
- ※2 ヘッドレス開発
- ヘッドレス開発とはRaspberry Piのソフト開発時にモニター、キーボード、マウスを用意することなく、PCから直接、コマンドラインで開発する方法です。AdvaNceD IoT eMMCはこのためのツールを用意しています。
- ※3 root領域の保護
- ストレージの分割領域の中でシステム起動プログラムを格納する領域(root領域)を保護するprotectモードを実装していますので、突然の電源断や、シャットダウンプロセスを介しないシステム終了においてもシステムプログラムの損傷を危惧する必要はありません。
- ※4 Raspberry Pi Remote Console
- Raspberry Pi Remote Consoleは、ほかのLAN環境にあるRaspberry Piにログインして、リモートデバッグできる画期的なソリューションです。Raspberry Piを組み込み用途で産業用に応用した場合、一番困るのは、開発現場と設置現場で動きが変わってしまい、現場に出向いて、PCでteraterm等でログインするかTeamViewerなどのリモートデスクトップでteraterm等でログインするなどの必要がありました。
設置場所が多岐にわたって、問題が出てくると非常に煩雑な作業となります。
Raspberry Pi Remote Consoleはこのような開発現場の悩みを解消するソリューションです。
開発の経緯
コンパクトで高機能なRaspberry Piは非常に重宝で各方面で利用されています。 しかし、このコンパクトさを生かすためには起動ドライブストレージ(記憶装置)がネックでした。コンパクトなサイズを生かそうとするとmicroSDカードを使用せざるを得ないのですが、書き換え耐久性に問題があり長期間安定的に使用しようとすると定期的なメンテナンス、microSDカード本体の交換が不可欠でした。
解決策としてUSBポートを利用してSSD等の外部ストレージを起動ドライブとすることでこの書き換え耐久性を解決する方法もありますが、どうしても全体のシステム体積が大きくなってしまい、Raspberry Piのコンパクトさを生かしきることができませんでした。
当社でも同じような問題に直面し、今回これを解決する手段として「AdvaNceD IoT eMMC」を開発いたしました。
商品の詳細
商品名 | AdvaNceD IoT eMMC 16GBモデル | AdvaNceD IoT eMMC 32GBモデル |
---|---|---|
容量 | 約16GB | 約32GB |
読み取り速度 | 最大 17 MB / 秒 | 最大 17 MB / 秒 |
書き込み速度 | 最大 9 MB / 秒 | 最大 9 MB / 秒 |
サイズ | 幅 32.2mm×高さ 16mm SDカード部厚み 0.9mm |
幅 32.2mm×高さ 16mm SDカード部厚み 0.9mm |
重量 | 約1g | 約1g |
インターフェイス | microSDスロット | microSDスロット |
eMMCチップ | eMMC 5.1 (eMMC 4.51で使用) | eMMC 5.1 (eMMC 4.51で使用) |
動作環境 | 5.0V -25℃~85℃ | 5.0V -25℃~85℃ |
価格 | 8,980円 | 9,980円 |
プリインストールOS | なし | なし |
用途 | 組み込み用途に最適 | 多用途 |
よくあるご質問
- Q. 製品の使用に当たってフォーマットやインストールなどは必要でしょうか?
- 未フォーマットでお届けしますので、到着後お客様ご自身でお好みのフォーマットをされてごりようください。
- Q. 今までMicroSDカードを使用してRaspberry Piを使用したシステムを開発してきましたが、SDカードのBADブロック発生等により動作が安定せず突然フリーズしたり再起動不可になったりして、カードを交換したりしています。この製品の使用で解決するでしょうか。
- AdvaNceD IoT eMMCは、タブレットやスマホなどにも使用されているeMMCを使用していますのでRead/Write耐久性に優れます。
eMMCデバイスはコントローラを内蔵しており、ウエアレベリング機能が有りますのでブロックを均一に使う事で耐久性を増しています。
電源遮断等によりBADブロックが発生した場合も、コントローラはスペアブロックから不良ブロックへのマッピングを行い自動的に修復します。
また、本モジュールは PLP:Power Loss Protection 機能により突発的に電源が失われた場合も、NANDに蓄えられたデータの喪失・破損を防ぎます。電源が失われる前に書き込みが完了していなくても、元データを自動的に復元する機能を搭載しています。
注意)この機能は100%データ保証ではありません。アクセス中のブロックが破損する事もございます。 - Q. 省エネのため営業時間外はRaspberry Piを含むシステムの電源を毎日落とす仕様にしたいのですが、そのような使用方法でも安定動作できますか。
- 「AdvaNceD IoT eMMC」はeMMC内蔵の電源断保護機能(PLP:Power Loss Protection) が有りますが、100%保護されるわけではありません。
SDカードに比べればブロックリペアやPLP機能で破損リスクは低くなっております。 - Q. eMMCはSDカードとどこが違うんですか?
- どちらもNAND型のフラッシュメモリーを利用した製品です。
NAND型フラッシュは書き込み回数の制限が有る事は知るところです。この制限はeMMCにもSDカードにも有ります。
eMMCデバイスはコントローラを内蔵し、ウエアレベリング機能(書き込みの平滑化)を行い、BADブロックを検出した時にはスペアブロックからのマッピングを行う事で自動修復します。この機能の差がeMMCとSDカードの違いで、これが信頼性を決めています。
AdvaNceD IoT eMMC ラインナップ
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AdvaNceD IoT eMMC 16GBモデル
通常価格 ¥8,980通常価格単価 あたり -
AdvaNceD IoT eMMC 16GBモデル with FPCケーブル
通常価格 ¥10,980通常価格単価 あたり -
AdvaNceD IoT eMMC 32GBモデル
通常価格 ¥9,980通常価格単価 あたり -
AdvaNceD IoT eMMC 32GBモデル with FPCケーブル
通常価格 ¥11,980通常価格単価 あたり -
AdvaNceD IoT eMMC FPCケーブル
通常価格 ¥2,800通常価格単価 あたり